シルクスクリーン芸人・小林ぼっちの刷ったもんだ

無名のピン芸人、小林ぼっちが知識ゼロの状態から「シルクスクリーン」を駆使してオリジナルグッズの作成・販売。一人前のシルクスクリーン芸人を目指して奮闘する1年の軌跡を綴ります。

売って売って売って2

単独初日

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Tシャツ以外に台本、ステッカー、クリアファイルなども販売

初日公演の直前、グッズ先行販売会にて早速Tシャツが7枚売れたことで、ライブ終了後の物販に淡い期待を抱きつつ、いったんグッズのことは頭から振り払わなければならない。これから70〜80分、1人で舞台に立ち続けて初おろしの新ネタを7本披露するにはそれなりの集中力を要するのだ。

 

さて、怒濤の甘噛みから幕を開けた単独ライブ。

エンジンがかかるまでに多少時間を費やしてしまったものの、お客様と見学の芸人さんとで計50名近い観客の後押しを受けて、なんとかやりきることができた。

今回、ネタとネタの間で流す幕間映像も自分で制作したのだが、そこでもしっかりと要所要所でシルクスクリーンや物販促進のための映像コントを流した。こちらがいかにグッズを買ってほしいかは十二分に伝えたはずだ。頼むぞ、お客・・・!

 

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通販番組を模した幕間の映像コント

終演後、舞台上で物販開始である。

挨拶を終えて楽屋にはけた後、着替え、楽屋挨拶を済ませたあと、恐る恐る今一度舞台に顔を出すと・・・

 

なんとお客さんが物販に列を作っているではないか・・・!

嬉しさのあまり写真を撮り忘れてしまったが、ウソじゃないです!本当に並んでました!

 ネタがウケて笑いをいただくのも最高の気分だが、物が売れてお金をいただくのもまた至高なり。

 

ありがたいことに芸人で買ってくれた人も結構いてくれた。

誰一人として懐に余裕のある顔ぶれではなかったが、皆なけなしの手持ちをはたいて購入してくれたのだ。また明日からもやしご飯で生きていくに違いない。感涙ものだ。

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可愛い後輩たちからもしっかり金をとる


 Tシャツもそこそこ出ている様子。これは結果が楽しみになってきた・・・!

単独2日目

一夜明け、昨日の反省を生かし、日中はひたすらネタの練習を繰り返す。

そしていざ再びの本番だ。

 

昨日と違い平日とあって若干客数は下回ってしまったが、それでも見学に来てくれた芸人と合わせれば、この日も約50名の観客が来て下さった。

2回目ということもありリラックスした状態でのぞむことができて、手前みそだがお客さんの反応も上々だ。これはいい!お客さんを高揚させればさせるほど、終演後に勢い余ってグッズに手を伸ばしてしまう可能性が上がるからだ。悪く言えば、いかに客の冷静な判断力を奪うことができるか、それが商売だ!違う気もする!

 

いい空気のまま無事に2日目の公演を終え、一度楽屋に戻り、そして再び舞台に顔を出すと・・・よし!また並んでくれている!いいぞ!

よくよく考えたら単純に会計受付が1つで1人ずつしか対応できないため、ただただ回転率が悪いだけのような気もしてきたが、とにかく「行列ができた」という既成事実には変わりないのだ!

 

Tシャツもコンスタントに売れている。なかには2着買っていってくださった方もいた!そして今日も芸人で買ってくれた人もいた。ありがたやありがたや・・・。

 

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売り子もしてくれた たましいおおくす君。買ってもくれました!

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先輩の浜村凡平さん(左)と坂本NO.1さん(右)ありがとうございました!


物販に並ぶお客さんの列や、Tシャツを手に取ってサイズを見ているお客様の姿を見ていると、脳裏に浮かんでくるのは、無言でひたすらシルクスクリーンに没頭した時間だ。大げさに言えば人間をやめて臨んでいたあの時間が、今こうして報われているのは非常に感慨深いものがある。そしてお金が手に入る。

 

すべてのお客様が帰られたあと、打ち上げに向けてスタッフとともに急ピッチで帰り支度をする・・・おや?来るときはあれだけ大量にあったグッズ。紙袋3つ分あったTシャツが、ギリギリ紙袋1つに収まっている!!

 

やったー!目に見えて減った!

いろんな嬉しい理由があれど、とにかく荷物が軽くなった!これがこの時なによりも嬉しかった。前々日のグッズ搬入のとき、「重さ」とは「恐怖」であると学んでいたからだ。

 

いやー気分がいい。

今夜は美味しい酒が飲める。打ち上げ代もいっぱい払っちゃうもんね。

 

そんなこんなで、シルクスクリーン芸人としての初のグッズ販売はパッと見すると大成功のうちに幕を閉じた。はずだ。

 

次回、具体的に売り上げを数えてみる、そして反省へ。の巻

SSGメモ10:ウケるのと売れるのは同じくらい嬉しい