シルクスクリーン芸人・小林ぼっちの刷ったもんだ

無名のピン芸人、小林ぼっちが知識ゼロの状態から「シルクスクリーン」を駆使してオリジナルグッズの作成・販売。一人前のシルクスクリーン芸人を目指して奮闘する1年の軌跡を綴ります。

短編映画『多日想果』を観ました

ようやく観に行けた!

今回はシルクスクリーンとは直接関係ない話なのだが、先月末に「渋谷TANPEN映画祭CLIMAXat佐世保 毎月上映会」なるものに足を運んできた。

 

というのも、昨年12月にフルカラーのシルクスクリーンを刷るということでRISOさんのワークスペースにお邪魔した。そこで俳優の大門嵩さんらと一緒に刷らせてもらったのが、映画『多日想果』のオリジナルTシャツだった。

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ssg-k-botch.hateblo.jp

『多日想果』は、台湾を舞台に大門さんが主演・脚本・監督を務める短編映画であり、制作・上映のためにクラウドファンディングで資金を募ったという。この日はこの返礼品のためのTシャツを作ったのだ。

 

そんな縁もあって、密かにチャンスがあったら観に行こうと思っていたのだが、なかなか都合がとれず先延ばしになっていた。それがようやくタイミングが合ったため、2/29に麻布十番で行われる上映会に出向いてみたのだ。

初めての短編映画上映会

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もちろん映画館で映画を観たことは何度もあるが、こういった複数の短編映画が合同で上映されるイベントは初めてであり、会場が麻布十番のオシャレな多目的スタジオというのもあって少し入るのに躊躇してしまったが、なんとかコソコソと端っこの落ち着く席を確保し、いざ『多日想果』の上映を待つ・・・。

 

誠に失礼な話、ほとんど前知識を持たずにふらっと来てしまったが、どうやら『多日想果』は「渋谷TANPEN映画祭CLIMAXat佐世保」という映画祭で「シルバーバーガー賞(=銀賞)」を獲得しているらしい! ついつい期待も膨らんでしてしまう。

 

そしていよいよ鑑賞・・・

 

 

やぁ・・・すごい良かった。

感想がバカで申し訳ないが、絶対的な評価基準として「オモシロイ」があるお笑いのネタと違い、様々な感覚が詰め合わさってできている映画作品を一言で表すことは僕には難しい・・・。

 

ネタバレになるので内容には深く触れないが、第一印象は(とにかくずっと画が綺麗だな~)ということ。

基本的に舞台は台湾の屋台が連なった街の風景で、ゴチャゴチャしてるのに統一感があるようにも思えるロケーションは観ているだけで目が楽しい。特に夜のシーンは灯りが美しく、より幻想的な空間になっていた。

 

ストーリーは言うなれば「切ない恋の物語」で、たった19分の中に男女のキャラクターにエピソード、人情の機微などがまとまっている構成力もすばらしかった。ラストに敢えて観客の心にモヤモヤを残す感じも憎らしい!

自分もジャンルは違えどコントを作っている者として刺激を受ける部分がいっぱいあった。

 

それからやはり、主人公の大門さんとヒロインの藤原希さんが2人ともすごくチャーミングで、その魅力だけでも終始ホクホクで観ていられる。

短編映画、面白い!

そんなわけで『多日想果』すごく良かったです。

途中入場だったのですべての作品は観ていないが、他の作品もどれも毛色が違った魅力があり見応えがあった。

特に「ゴールデンバーガー賞(=金賞)」を獲得していた『VR職場』という作品は面白くて印象的。現代社会を皮肉った近未来SFコメディで、めちゃめちゃ笑えて最後ゾワっとさせる、コントとしても非常に上質な作品だった。「世にも奇妙な物語」が好きな人は絶対好きだと思う。

 

 

上映後、大門さんが舞台あいさつに現れて、ひょんな流れから僕を紹介してくれた。完全にスイッチをオフっていたので、他の観客の方々も芸人と言われたところでポカンとした表情を浮かべていたが(オンにしてても地味だが)、結果的にシルクスクリーンの話もできたので大感謝である。

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左:僕 右:大門さん

とまあ今回はシルクスクリーンとは直接関係ないものの、それをきっかけに短編映画の面白さを知れた思わぬ収穫であった!

 

SSGメモ38:シルクスクリーンはクリエイティブな人と出会えるぞ!