災厄
恐れていた事態
コロナコロナと散々騒がれている昨今。
今年はそれに加えて、記録的な長梅雨にも見舞われた。
8月に入ってようやく梅雨も明けて夏が始まったわけだが、長く長く続いたジメジメした空気は知らぬ間に大きな災厄をもたらしていた・・・
黒カビだ!!!
やっちまった!
コロナのせいもあって全く売ることができず、在庫がたっぷり余っていたポーチたち。一個一個丹精込めて自らシルクスクリーンで刷った大切なグッズである。
それらが連日に及ぶ高湿度、狭苦しくて風通しの悪いボロアパートの一室に保管していたことでカビが発生してしまったのだ・・・
ただ弁明させてほしい!
もちろん、僕も何も対策をせずに放置していたわけではない!
防虫剤とシリカゲルを買って、ちょっと入れすぎかな〜と思うほど散りばめて一緒にしまっていたのだ。
しかしそれでもなお、吸い切れないほどの多湿。
今年の梅雨恐るべし。
すがる思いでカビ抜き大作戦
大変だ。
言うまでもなく、カビだらけのポーチをお客様に売りつけるわけにはいかない。
かといってこれらの在庫をすべて破棄するとなると、さすがに損失がデカすぎる!
すぐさま「カビ 除去 布」でググり、近所のドラッグストアまで自転車をすっ飛ばし、漂白剤を買ってきた。
調べた通りにカビたポーチをぬるま湯に漬け、漂白剤を投入、そのまま十数分漬け置いて・・・
祈る思いで取り上げてみると・・・
落ちてる!
良かった!これなら販売に耐えうる品質だ!
いや、なんなら以前よりもキレイになってないか?これが日本の洗剤の力だ!
それでいてしかも、シルクスクリーンのプリント部分は全然色落ちすることはなく、相変わらず鮮明にしっかりと「いいぬ!」を刻んでいるではないか!
図らずもシルクスクリーンの耐久性の高さを証明する形となり、結果的に今回のトラブルは意義があったのではないか!
コインランドリーの大型乾燥機の中で踊るように転がされるポーチたちを眺めながら、僕はこの国の科学力、技術力に深く感動していた。
今は何かと本当に過酷な事態が続いているが、きっと大丈夫!この人類の英知、そして思いやりの心さえあれば絶対にこの危機は乗り越えられるであろう。
そして、なんとか皆で乗り越えた暁には、ぜひこの生まれ変わったポーチを買ってほしい。
え?あれ1回カビたんだよね?などと小さいことは気にせず、互いの生還を称え合う証としてぜひ買ってほしい。
SSGメモ44:シルクスクリーンは漂白剤を使っても問題なし!