刷って刷って刷って
いざ、シルクスクリーンのループへ
10月16日木曜日。
先日はRISOの山本さんご指導の下、初のTシャツ刷りにチャレンジして「シルクスクリーン芸人」Tシャツを全15枚こしらえたわけだが、この日はついに自分1人で全工程を行わなければならない!朝から新橋駅地下のエクセルシオールでバシッとカフェインをキメたあと、RISOさんのワークスペースへと乗り込んだ!
到着すると、すでに山本さんが事前に送っておいたデザインの製版も終わらせ、「あとは刷るだけ」の状態にセッティングしておいてくれたので、早速ご厚意に甘えることになるのだが、そこで最初に一回だけ刷り方のおさらいをしたあとは、いよいよ本当に孤独な戦いが始まる。
目標は50着!
夜にはライブが入っているので、昼過ぎごろまでには終えなければならない。あ、そうなんです。無名中の無名ですが、僕は一応お笑い芸人として日々ライブに出演しております。小林ぼっちです、よろしくどうぞ。
今回発注して用意してもらったTシャツはすべて黒。サイズはWSが5枚・WMが15枚・Sが5枚・Mが15枚・Lが10枚だ。(後々、サイズ発注の配分の難しさを痛感するのだが、それはまた別の話・・・)
それではシルクスクリーン開始!
台にTシャツをセットし、版を下ろしてその上からスキージでインクを刷り込む。(詳細な手順は前々回の記事をチェック!)
長年の報われない芸人生活で培った「心を殺す」という能力を発揮し、我ながら圧倒的な集中力を見せた。 面白いことこそ何一つ言わなかったが、2時間もかからずにあっという間に刷り上げてしまった。このような地道な作業はどうやら性に合っている。芸人としては非常に複雑だ・・・。
次はそれをヒーターに通し、熱で乾かしてインクを布地に定着させる。
ベルトコンベアに運ばれて、1着1着完成していく様子は、刷った者として感動のひと時だ。
最後はこれを1枚1枚畳み、袋詰めしていく。これは帰ってからでもできる作業だが、6畳1Kという売れない芸人のリアルな住宅事情では50着のTシャツを広げられるスペースはない。ワークスペースの一角をお借りし、これまた黙々と機械的な動作を延々と繰り返すのだ。
そしてついに完成だ!
要所要所で山本さんに気にかけていただきつつ、ほぼすべての工程を1人で成し遂げた。まごうことなき「オリジナルTシャツ」を生み出すことに成功したのだ!
なんという高揚感・・・これを得たいがために人はシルクスクリーンを刷るのだな〜。
しかし、この先にはもっとアガる瞬間が待っている。
そう、この可愛い可愛いTシャツたちが買ってもらえた時だ!
この日の来週に控えた単独ライブでついに販売を開始するこの「暗中模索Tシャツ」。果たして何枚売れるのか!?待ってろよ!
SSGメモ8:刷る時は自分を"熟練の職人"だと思い込むとで作業に酔いしれることができる